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今夜、ロマンス劇場で [綾瀬はるか]

よみうりホールで「今夜、ロマンス劇場で」を観てきました。


 




モノクロ映画の中の気の強いお姫様(綾瀬はるか)と映画監督を目指す青年(坂口健太郎)のファンタジーラブストーリー。


毎日毎日来る日も来る日も映画の中のお姫様に恋して同じ映画を繰り返して観ている映画監督の卵の健司。すると、ある日突然そのお姫様が現実世界に飛び出してきた!モノクロの世界で生きていたお姫様美雪に、カラフルな世界を案内する健司。二人の同居が始まって、色んな場所へと美しいものを見に行く。二人はお互い惹かれあうが、一緒になるにはある難題が。お姫様美雪にはある秘密があって、すんなりとは幸せには至らない。そして昭和35年のロマンス劇場ではボギーとイングリット・バーグマンの「カサブランカ」を見ながら、お姫様の美雪は涙を流していた…。


昭和の映画館や映画の撮影所の雰囲気は、何だか心が和みました。映画館が舞台でフィルムを観るという設定が私の大好きなイタリア映画「ニューシネマ・パラダイス」を思い出させたし、綾瀬はるかのお姫様姿が、「ローマの休日」のオードリー・ヘップバーンを思い出させました。また気の強いお姫様ということでは、松潤と長澤まさみが出た「隠し砦の三悪人」(もともとは黒沢映画です)のお姫様を思い出し、何だか楽しくなりました。

また映画館の可愛いカラフルな色使い、雨の中の草の強い緑色、そのあとの大空にかかる虹の七色、藤棚の藤色、河辺の蛍の黄金色、またお姫様が着るドレスの白、ブルー、モスグリーン、エンジ、黒、クリーム、赤など、モノクロな世界から出てきたお姫様が色に感動しているシーンで余計に色を意識したせいか、この映画では色がとってもきれいだなあと思いました。お姫様の美雪が着ていた服もどれも素敵でした。


たぶん、この映画は多くの女性が好きな映画だろうな、と思いました。前半は気の強いお姫様と気の弱い青年のやり取りにくすくす笑い、そして後半は胸が一杯になるシーンがあって、会場内でもあちこちたくさんの人が涙していました。ファンタジーでふわっとした映画にしていますが、究極の愛みたいなものがこの映画にはありました。もう一度観てもいいなあと思えた映画でした。


また「映画は人々を楽しむために作られているけれど、そのほとんどが忘れられてしまう」という言葉や、チャップリンが言ったという「もし本当のロマンスとめぐり逢えたら、きっとこの世界も 映画みたいに輝いて見える」という言葉、健司が美雪に言った「あなたでないと意味がないんです」といった言葉に胸を打たれました。バレンタインにお勧め映画です。



今夜、ロマンス劇場で (集英社文庫)

今夜、ロマンス劇場で (集英社文庫)

  • 作者: 宇山 佳佑
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2017/12/14
  • メディア: 文庫

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洗面器でヤギごはん どくだみちゃんとふしばな バースデイ・ガールなど [本]

最近読んでいた本です。


洗面器でヤギごはん 世界9万5000km 自転車ひとり旅III

洗面器でヤギごはん 世界9万5000km 自転車ひとり旅III

  • 作者: 石田 ゆうすけ
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2006/11/01
  • メディア: 単行本

友人が面白かったというので、読んでみました。7年もかけて自転車での世界一周旅の食事にまつわるエピソード集。私は2年間の電車とバスの普通の世界一周旅なので、もちろん行った国も、経験したことも違うのですが、「わかるよ、その気持ち」と読んでいて思うことは数知れず。旅が日常になると無性に働きたくなってくる気持ちや、旅を続けている何かの折に、「私いま何をやっているんだろう」と思ったり。帰国してしまうと、今までの旅してきたことが本当に現実社会で起こっていたことなのか、夢でも見ているんじゃないかと不思議な感覚に襲われることとか…。旅先での数々の出会い、現地の人の家にお呼ばれしてご馳走になったり、旅先で出会った人と共に行動したり、その旅先で出会った人のところに遊びに行ったり。現地での数々のご馳走や珍しいもの。何だかすっかりそんな世界を忘れていました。読み終わったその日、旅先で出会ったあの人は、あの人この人たちは、今どうしているだろうといろいろ考えてしまいました。


すっかり今となっては腰が重くなってしまい、あまり海外に行きたいと思わなくなってしまったのですが、行きたいと思った時に行きたいところへ行けて、幸せだったなあと思いました。たぶん、バックパックを背負っての安旅はもうしないかも。せいぜい1,2週間とか長くて1か月くらい一か所にいての生活型の滞在ならいいかもなあと思うのでした。



すべての始まり どくだみちゃんとふしばな1 (どくだみちゃんとふしばな 1)

すべての始まり どくだみちゃんとふしばな1 (どくだみちゃんとふしばな 1)

  • 作者: 吉本 ばなな
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2017/12/20
  • メディア: 単行本
忘れたふり どくだみちゃんとふしばな2 (どくだみちゃんとふしばな 2)

忘れたふり どくだみちゃんとふしばな2 (どくだみちゃんとふしばな 2)

  • 作者: 吉本 ばなな
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2017/12/20
  • メディア: 単行本

この2冊は吉本ばななの有料メルマガに書かれたものを書籍にしたもの。銀色夏生と一緒で吉本ばなながメルマガをやっていることを知りました。彼女が銀色さんを参考にしたらしいことにびっくりだし、その記述を読んだとき何かがやはり繋がっているなあと思いました。吉本ばななは作家としての危機感みたいなものを述べていて、こんなに売れてる彼女のような作家でさえも危機感を持っていることに驚きました。そしてそういう意味では、生きていくってことはどんな人でもどんな立場になっても大変なんだなあと素直に思えました。彼女の本の中には私の好きな銀色夏生のほか、村上春樹の名前、作品(「騎士団長殺し」)なんかも出てきて、(そういえばさくらももこの名前は近頃出てこないな)好きなもの繋がりなのがますます楽しくなりました。お気楽に読める随筆。このシリーズ、続けてほしいなと思いました。



バースデイ・ガール

バースデイ・ガール

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2017/11/30
  • メディア: 単行本

あっという間に読めてしまい、読み終えるのが惜しい気がする本でした。真っ赤な本で、中身も半分が真っ赤なイラストでインパクトがある。もちろん文章は村上春樹なので、彼らしいリズムのある文章と言い回し、そしてちょっと素敵な20歳の誕生日のお話。夢があって人生を考えさせられる物語になっていました。

ひとつだけ、何か願い事が叶うとしたら、自分は20歳の時何を願っただろうと思います。本の中に出てくる僕と同じで、そのことを思い出すにはもう年月が経ち過ぎている。でも主人公の女の子がもっと美人になりたいとか、賢くなりたい、お金持ちになりたいと、普通の女の子が願うことをお願いせず、何を願ったのか、とっても気になりました。この本は成人式を迎える20歳のお祝いにプレゼントするのにすごくいいかもしれません。


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